水道料金問題とは・・・7

【私見】
 途方に暮れるという言葉がある。
 Aさんは、はじめのころ、まさにそういう心境だった。
 自分の思いを何とかみんなに伝えたい。
 でも、変なやつと思われたくない。
 変なやつと思われずに、管理組合を動かしていこうとしたら、一人ずつ説得するしかない。

 そこで、Aさんは、町内会の役員を引き受けることで、自分自身の「信頼残高」を増すように心がけた。
 黙々と汗を流す姿を見て、周りの人が、彼の言葉に耳を傾けるようになる。
 遠回りをしているように見えるが、それが一番の近道だと思い、私は彼を応援し続けた。
 そして、やっと山が動き始めた。
   

第七話 やっと山が動く

2001年5月×日 札幌市内・Aさんからのメール 13

5月×日 町内会の役員会に出席しました
  懇親会の席で、少しお酒が入り、和やかになって来たところで
会長 「うちのマンションの共同玄関が、かっこ悪い。もっと良いものに取り替えたい。」
会計 「取り替えるたって金がかかるしね」
私   「だから水道料金の赤字はそのままにできないのです。これから お金のかかることばかりですよ」
会長 「あの水道料金の件どうなったの?」
私   「何も進展はありません。 どんどん赤字が増えてますよ」
会計 「どうすれば良いのかな。管理組合との兼ね合いもあるし。
     個人的に、もっと詳しく説明を聞きたい。必ず電話するから。
     ほんとうに 何とかしたいね。」

会計さんが真剣に取り組んでもらえそうだと確信しました。
それぞれ 意見があり マンションを良くしたいとの気持を持っていることもわかりました。
自分から アプローチすると必ず何らかの結果として現れてきます。
自分が 動かないと 他人は絶対に動かないんだ。
                

2001年6月×日 札幌市内・Aさんからのメール 14
  

昨夜 管理組合 町内会 それぞれの役員が集まって意見交換を行いました

議案の二つ目が 水道料金問題。

○結論
 全戸の署名・捺印を各理事が戸別に集める
 回覧方式はダメ 管理人から管理会社に漏れる
 (管理人が清掃で館内を歩いた時 玄関に回覧板が かかっているのを見られる)  

 とにかく自分たちでやってみよう。
 管理会社に頼らないで、やってみようということになりました。
 とても、頼もしく 嬉しく感じました。

2001年6月×日 札幌市内・Aさんからのメール 15

 先週から各理事が、署名と押鑑の為 戸別訪問を始めました
 申請書類の署名と押鑑の欄は60戸分なので、私は、不足分は添付書類で良いと思っていました。
 しかし 水道料金センターでは申請書類以外は受け付けないということで、3枚に分けて申請する事になりました
 3階段それぞれに理事がいる為です。
 理事長が自分で水道局に出向いて調べた結果です
  時間はかかっていますが 自分たちの手で解決できそうです。   

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