工事監理者からのお知らせ9

1998.7.1 発行

◆いよいよベランダの床防水工事を開始

 ベランダの手摺の塗装も、上階から下階に進み、明るいグレーに生まれ変わりつつあります。蒸し暑い日もあり、施工者も「居住者の皆様のうっとうしさを思うと、気が気ではない。」と、工期短縮に全力を挙げて取り組んでおります。本日夕刻、月間工程打合せを行いました。
 6月末現在の出来高は、59.1% で、当初予定より遅れておりますが、既報のとおり、下地を補修するために費やした時間ですので、どうかご理解をお願いします。
 今後のベランダ作業と、窓の開閉等について、お知らせいたします。現在、ベランダ側の窓は、自由に開閉できます。(ただし、手摺などの金属部分はペンキ塗りたてですので、ベランダへの出入りは避けて下さい。)
 いよいよ、ベランダでの、最後の大仕事が、始まります。
 工事全体の流れを考えて、後回しにしていた、各階3号室のベランダ床排水溝の高さ調整(モルタル塗り)を7月2日に実施します。その乾燥を待って、来週7月6日頃から、「床ウレタン防水」の作業を行います。

床に3o厚の樹脂を塗りつけるので、塗装の時より、シンナー臭が残る可能性があります。あらかじめご承知おきください。
2   作業開始から、3日程度で、全戸の施工を完了する予定ですが、その後数日間、樹脂が硬化するまでは、絶対に歩いたり、モノを置いたりしないで下さい。ただし、窓を開けて風を入れることはできます。
ペットが足跡をつけた場合は、飼い主に補修の実費を請求することがありますので、ご注意を。(笑い話ではありません)
誤って床に傷を付けてしまった場合は、現場代理人の岩山さんにお知らせ下さい。すぐに補修の手配をいたします。

 ベランダが歩けるようになったら、掲示などでお知らせするとともに、足場にくくりつけてある物干し竿を、復旧します。
 それを合図に、洗濯物も干せるようになります。
 予定では、7月10日ころ、南側のみ足場シートを先行撤去し、建物全体の足場撤去は7月21日頃開始します。

◆北面の塗装を始めたら、窓が開けられない?

 現在、妻面(1号室の西面→8号室の東面)の塗装を施工中で、来週から北面の塗装を始めます。そこで、想定問答を。

南面は防水の臭いがして、北面は塗装の臭い……臭いの「はさみうち」になる。どうすれば良いのか?
答   「まず、一軒のお宅で同時に北面と南面で同時作業することのないように、時間差調整します。また、北側の窓を養生したときに、ビニールに切れ目を入れます。窓を開ければ、風は通ります。換気口も塞ぎません。臭いがこもった時は、南側・北側の窓を開けて風を通して下さい。もちろん、臭いのきつい時間帯は、買い物や散歩などに避難をお願いします。」
ベランダ窓のアルミ部分や、窓ガラスに、塗料がついて、汚れているが、掃除してくれるの?
答  「工事範囲の中で、窓回りのクリーニングを行います。他の面は、足場解体の直前に清掃しますが、ベランダ面だけは先行して、清掃します。クーラー室外機の復旧も、ベランダ窓の網戸復旧も7月10日過ぎに可能になると思います。」
階段室の仕事は、いつ頃から?
「7月13日頃から着手します。詳細は、次報にて。」

◆ベランダ防水を長持ちさせるために 1

 ベランダ床の改修は、施工者も、監理者も知恵を絞り、今回の大規模修繕工事の「かなめ」と位置づけております。
 ベランダ床は、かなり劣化しておりましたので、下地補修には万全を期しましたが、骨格そのものを作り直したわけではありません。そこで、これからは「表面の防水塗膜性能」の役割がたいへん重要になります。
 さて、新築当時は「ベランダ防水」という考え方が定着しておらず、設計図書でも「防水モルタル」という固い仕上げで、入居後12年間、私たちは「防水性能のない、固い仕上げ」に、慣れ親しんできました。
 そこで、これからはベランダ床が「防水性能をもつが、傷の付きやすい仕上げ」になるのだ、と気持ちを切り替える必要があるように思います。
 どこのお宅でも、ベランダに、多少のモノを置いていらっしゃいます。いちばん多いのは、生ゴミ入れや掃除用具でしょう。クーラー室外機や、小型冷蔵庫・フリーザーなど、あるいはフラワーポット・鉢植えなどもあるかと思います。
 これまでとは、床の性状が異なります。今まで、気にせずに床に置いたモノを、よく見て下さい。冷蔵庫のような重たいモノを直接置くと、「柔らかい仕上げを突き破って、防水性能を失う」ことが考えられますので、敷き板・当て板を用意する必要があります。植木の入った、大きな素焼きの鉢を引きずると、床が痛むおそれがあります。今後は、配慮が必要です。
 心配な方は、監理者までご一報下さい。この問題は、シリーズで、次回もお知らせいたします。

◆6月20日(土) 親睦ジンギスカンのお礼

 札幌塗装工芸から「ジンギスカンパーティーのご案内」が配布されたのは、3日前でした。そして、当日は朝から雨にたたられました。急遽、テントを3張り組み立て、午後から木炭をおこして、3時から親睦会を決行しました。
 雨天・低温にもかかわらず、理事長はじめ多くの皆さんにお集まりをいただき、現場代理人の山田さんや、職人さんたちにも声を掛けていただき、和やかなうちに2時間の会合を終えることができました
 企画をされた、札幌塗装工芸のS部長さんをはじめ、施工関係者の皆様にお礼を申し上げるとともに、入居者の皆様が明るい笑顔で参加して下さったことに、感謝を申し上げます。
 振り返りますと、入居3年目と5年目の夏に、前庭で親睦ジンギスカンを実施して以来の屋外行事ではなかったかと思います。改修工事が竣工したら、こんどは、何かのかたちで職人さんたちをご招待したいという声も、たくさん寄せられました。
 この場をお借りして、あと1カ月となった工事の安全を祈り、あらためて皆様のご協力をお願い申しあげます。

【HPのための注:】道産子には説明不要だが、北海道では、親睦行事として、味付きの羊肉と野菜を熱した鉄板の上で焼き、大勢でつついて食べる習慣がある。これを、ジンギスカン・パーティーという。これと、生ビールとの取り合わせは、北海道の味覚の代表。
ジンギスカンパーティーの写真

◆監理のうらばなし 2

 私がインターネットを、本格的に始めたのは、去年の暮れでした。そして、改修工事の監理者を引き受けてから、数冊の参考書を入手したのに続き、マンションの管理・大規模修繕に関して、インターネットで調べてみて、たいへんに勉強になりました。教科書には載っていない、具体的で生々しい情報がそこにはあります。東京のマンションで、管理会社が倒産し、2億円もの修繕積立金が消えて無くなったケースがあり、その裁判(調停)のやりとりが、公開されています。大規模改修工事で、手摺を付けたり、階段をスロープにした例も、写真入りで紹介されています。関東・関西のマンション管理組合ネットワークが発信している情報は、たいへん参考になりました。私も、今回の「監理の経験」をホームページで発信しようと、準備をしています。興味のある方は、検索ページで、「マンション管理」と入力してみて下さい。

工事に関する、ご意見・問い合わせは、遠慮なく 5×× Tera まで。
「おしらせ」bP0へ 改修の実際