工事監理者からのお知らせ2

1998.4.12 発行

◆いよいよ明日から、足場の作業が始まります。

 ベランダの片付けは、お済みでしょうか? 洗濯ものも、布団もしばらく干せなくなりますので、どうかご理解ください。
 1階の皆様には、専用庭の片付けをお願いしましたが、植木の移動など、ご協力をいただき、おかげさまで無事に準備ができました。
 いよいよ、明日から、本格的に作業が始まります。
 足場組立の順序は、ベランダのある南面から開始し、東面・西面(順序は未定)を組立て、玄関のある北面に移り、最後に屋上のエレベーター機械室回りを組み立てます。高さ30メートルに達します。
 4月13日 から、足場材料を積んだ11トントラックが、駐車場に入ります。
 また、予定では14日(火)・15日(水)と、20日(来週の月曜)の3日間、大型クレーンが駐車場に入る予定です。
 このため、駐車場を利用されている方のうち、約16世帯の皆様にご協力をいただき、クレーン等作業に関わる期間、駐車区画の移動をお願いしております。詳しいことは、当事者の皆様に、別紙にてお知らせしていますので、どうぞよろしくお願いします。

◆ベランダを片付けてみたら床の痛みがひどい。今回の工事では、どんなふうに改修するの?

 ……こんな問い合わせをいただきましたので、ご説明します。
 じつは、最近、あるお宅で、ベランダからの漏水が発生しました。
 今回の工事に備えて、ベランダの網戸を外し、バケツの水で洗ったのですが、ベランダ窓の下にひび割れがあり、そこから水がしみ込んで、下階の居間の天井裏に、ぽたぽたと漏ってきたというケースです。幸い、異常を発見した下階から、すぐに上階に知らせたため、ほとんど被害は発生しませんでした。でも、強い雨が降れば、間違いなく同じことが起こります。それほど、ベランダの痛みが激しいということです。
 ベランダ床の改修は、次の順序で、慎重に進めます。

ベランダ床の全戸調査 足場を組んだら、まず、ベランダ床の全戸完全点検を実施します。これは、施工者だけでなく、痛みのひどい場所は、監理者も立ち会います。5階の床を例に取りますと、排水溝付近の床は、幅30p以上にわたって、コンクリート下地が凍害を受けてぐさぐさに壊れています。
床下地の不良部分撤去・モルタル下地調整 そうした場所は、痛んでいる部分を完全に取り払ってから、樹脂を入れて強化したモルタルで下地を作ります。また、雨が降るたびに排水溝に水が溜まり、それが腐って困るという苦情も寄せられています。そうしたお宅は、排水溝の水勾配をきちんと直します。いずれにしても、新築時にはたいへんおざなりだった、ベランダの床下地は、今回の改修で本来の形に直します。
床のウレタン防水 ウレタン防水は、ベランダ床はもちろん、排水溝・立上り(現在、壁と床との取り合いで、塗装していない部分)に加え、鉄製手摺柱の根元部分まで施工します。この防水はメーカーの保証を入れさせますので、強い雨が降っても、下の階に漏水するようなことはなくなります。

 そのかわり、ウレタン防水は鋭利なモノをぶつけると切れてしまいますので、今後、ベランダでの作業は多少注意が必要になります。そのことは、追ってお知らせいたします。

◆工事が完了したときの第一印象を、ひとことで言ったらどんな感じになるの ?

 工事が終わって足場を外したときに皆さんは、「新築のマンションができあがった」と感じることでしょう。
 改修・補修というと、「悪いところだけ手直しする」と思われがちですが、今回の大規模改修は、外部で目に見えるところは下地から手を加えます。昨年は、たくさんの改修工事を見て回りましたが、中には明らかに「改修した」という出来映えの物件もありました。しかし、札幌塗装工芸が施工した事例では、新築と見間違えるほどのきめ細かな仕上がりで、感動を覚えました。マンション購入から12年経過しましたが、この7月には、新しく生まれ変わります。どうぞ、ご期待ください。

◆外壁の色は、どうやって決めるの?

さて、そこで気になる「外壁の色」を決定するまでのスケジュールを、お知らせいたします。

4/12 別紙・外壁色に関するアンケート1  配布 4/15までに回収
4/18(予定) 上記の結果を、理事会・専門委員会にて検討し、外壁色を決定する方法を協議。
4/20 足場設置にともない、監理者の提案色を外部足場に設置
外壁色に関するアンケート2  を配布 翌週回収
アンケートの結果を、公表(全戸に配布)
4/末(予定) 投票もしくは、色彩計画委員会にて、外壁色を決定


……ほぼ、このようなスケジュールで考えております。
3月27日の工事説明会において、監理者から外壁色について提案しましたが、ここで補足しながら提案の要旨を整理しておきます。

2年前の10周年記念懇親会の席上、お集まりいただいた皆さんに、外壁の色について希望を聞いたところ、「現在の外壁色に親しみを感じている」という意見が圧倒的多数でした。ただ、「同じ赤系統でも、もう少しセンスの良い色にしてほしい」という意見もありました。玄関のレンガ色タイルとのバランスからも、「外壁改修は赤系統」という意見が主流でした。これが、外壁の色を考える出発点だと思っています。
この数年に、桑園駅周辺ではマンションの新築ラッシュが続き、時代の主流とも言えるグレー基調の落ち着いた色が大きな面積を占めるようになりました。また赤系統は、どちらかと言えば淡いピンクが主流になってきました。その結果、桑園駅から(また、電車の窓から)こちらを見ると、札幌Pハイムの赤い色は、環境との調和という点では、少し浮き上がって見え、また、少し古さを感じさせます。
もうひとつ気になることは、私たちのマンションの外壁色は、「札幌マンション販売」があのころ建てたマンションの共通色で、他では、ほとんど使われておりません。すなわち、この外壁色は、「札幌マンション販売が建てた」という看板(宣伝)の役割を果たしています。小樽から岩見沢までJRに乗って、同じ色のマンションを見たら、ほぼ「札幌マンション販売」のマンションだと思って間違いありません。
今回の改修に際し、「札幌塗装工業」のS部長と相談しながら、桑園周辺の外壁色を見て回り、3色の提案見本を作成しました。これについては、工事説明会で発表しましたが、外部足場ができしだい、足場に掲示いたします。もちろん、現在の外壁色も候補のひとつです。前回の説明会で、「私は個人的に今の色が好きです。」というきっぱりとした意見も出ております。ですから、4色の中から、選んでいただきたいと考えております。
色彩を決定する方法は、基本的にふたつしかありません。
一つは、総会または投票による「多数決」です。利点は、決定方法が分かりやすく単純なことですが、欠点は、少数意見が反映されにくく、議論を尽くすことが難しいことです。そのため、多数決の場合は、現在の色がすんなり踏襲される傾向が強くなります。去年改修した「Kマンション第二」も、そのような経過を経て、慣れ親しんだ白い外壁に決まったとのことです。
もう一つは、色彩計画委員会を組織して決める方法です。利点は十分な議論を尽くせることですが、欠点は最終的な決断をだれがするのか、皆さんの意見が本当に反映されるのか(全員一致など考えられませんから)というようなことがあります。
ただ、「面倒くさいから、今のままで良いじゃないか。」という意見では、せっかく改修して生まれ変わるこの建物がかわいそうです。

 ……そんなわけで、今回のアンケートでは、外壁色を決定する方法を理事会・専門委員会で決定するための基礎調査ということで、皆さんの意見を伺いたいと思います。
 日曜日に、家族で、外壁についての希望を、話し合ってみてください。まったく新築のようにきれいに生まれ変わるなら、どんな色が良いのか、ぜひ真剣に考えてください。
 ご夫婦で意見が異なる場合もあるでしょう。また、お子さんの意見も是非きいてください。私たちには、外壁の色を自分の意志で決める権利があります。十分に皆さんの意見を出し合って、色を決めていきたいと考えています。どうぞ、よろしくご協力をお願いします。

工事に関する、ご意見・問い合わせは、遠慮なく 5×× Tera まで。
「お知らせ」bR 改修の実際