【注】
専門家の立場で言えば、新規の見積物件の場合は、下記のような特記仕様書では、内容が甘いことは承知している。
今回の場合は、すでに2社から提案型見積書が提出され、何度も打合せを重ねている。
したがって、この特記仕様書は、そういう共通の土俵ができている状態で、しかも短時間で書かれたことを、理解いただきたい。
【注 終わり】
見積書の記載順序は、以下の通りでなくとも良いが、見積内容の【小 計】は、本書に準じること
○ | 一般事項 | 共通仕様書 | 特記仕様書に記載なき事項は、建設大臣官房官庁営繕部監修 建築工事共通仕様書(平成5年版)による |
監理者 | 工事に先立ち、組合は工事に係わる監理者を定め、施工者に通知する。 | ||
現場代理人 | 工事に先立ち、施工者は現場代理人を定め、組合に承諾願いを提出のこと。また監理者の承諾を得た上で、工事期間中、常駐させること | ||
工事保険 | 施工者は、着工前に第三者災害に対する賠償責任保険に加入し、その写しを管理組合に提出のこと | ||
仕様書の優位 | 本見積要領書・特記仕様書は、見積書に優先するものとし、見積書に記載がなくとも、これらの条項は遵守されること | ||
質疑応答書の最優位 | 質疑応答書は、この特記仕様書より優先する。 | ||
使用材料リスト | 施工に先立ち、使用材料リストを提出すること。リストには、特記仕様書に指定された塗り厚に必要な材料の計算書を添付して、搬入量を明記すること | ||
材料使用量検査 | 上記リストに基づいて材料搬入時の数量検査と、施工後の使用量検査を行う。 | ||
禁煙の徹底 | 定められた休憩場所以外での喫煙は厳禁する | ||
工程内検査 | 工程内検査の要領は、事前に協議する。なお、監理者の都合で検査を実施できないという理由で、工事の進捗を妨げることはない。 | ||
工事写真 | 上記検査を円滑にする目的で、工事写真を撮影する。撮影する項目は、監理者と協議して決定する。 | ||
施工数量 | 施工数量は、施工者による責任積算とする。塗膜剥離後、隠れたクラックの発見などによる補修量の増加は、経験則により、施工者の責任において処理すること。しかし、常識を逸する不具合が発見された場合は、監理者と協議する。 | ||
1 | 共通仮設 | 仮設事務所・便所 | 管理組合集会室を、現場事務所休憩所として、無償で貸与する |
倉庫 | 集会室は、倉庫としては使用できない | ||
備品・電話 | 適宜計上すること | ||
仮設水道 | 集会室外部の水栓を使用できる。水道料金は組合にて負担する | ||
仮設電気 | 集会室分電盤から、分岐して良い。電気料金は組合にて負担する | ||
2 | 仮設工事 | 防犯処置 | 設置する外部足場を伝って、上階の窓から侵入する事故が起きないように、地上1階部分で侵入防護措置を講じること |
出入り口養生 | 上部からの飛来落下災害を防止できる養生を行うこと | ||
安全対策 | クレーン使用・足場組立等の作業に際しては、警備員の配置など、第三者災害を防止する措置を講じること | ||
3 | 外壁下地処理 | クラック処理 | 幅0.3o以上のひび割れは、Vカットシール工法にて処理する。0.3o未満のひび割れは無機質セメント結晶増殖材(ザイペックス同等品)塗布工法とする。 |
鉄筋爆裂処理 | コンクリートをはつり、防錆処理して断面修復することを原則とする。ただし鉄筋の裏側まではつりきれない場合は、浸透性防錆材を塗布し、裏側も防錆処理する。 (日本セメント AR防錆工法同等品) | ||
下地処理剤 | 中性化抑制下地処理剤として、カチオン系樹脂モルタル 厚2oを施工する | ||
タイルピンニング | 玄関タイル打鍵による浮き部分6ヵ処は、ピンニング樹脂注入を行う | ||
4 | シーリング工事 | 窓回りほか | 既存シール撤去の上、2成分系変成シリコーン充填とする (窓皿板上部・鋼製建具回り・打継ぎ目地・セルフード回り・排気フード回り等 既存部全て) |
5 | 外部塗装 | 外壁塗装 | 複層仕上げ塗り材RE(アクリルウレタン樹脂) メーカー連名 塗膜保証 5年以上 |
バルコニー軒天・隔て板 | アクリル樹脂塗材 同等品 | ||
鉄部塗装 | 塩化ゴム系塗料 同等品 (鉄部一切を含む) | ||
6 | バルコニー床 | 下地処理剤 | 樹脂モルタル補修 |
床面防水 | ウレタンゴム系 塗膜防水 厚3o メーカー連名 防水保証7年以上 | ||
立上り天端防水 | 同上 厚2o | ||
7 | 内部共用部分塗装 | ひび割れ処理 | シール工法充填処理 |
内壁 手摺壁 | シーラー処理の上 アクリル系樹脂塗料2回塗り | ||
天井 | シーラー処理の上 アクリルエマルジョン系塗料2回塗り | ||
各戸 SD | 廊下面のみ 防錆塗装の上、ポリウレタン樹脂塗料 同等品 | ||
8 | 物置塗装工事 | 行わない | |
9 | 集会室塗装工事 | 仮設足場 | 集会室の足場は、ここに計上すること |
外壁・基礎 | アクリル樹脂系塗料 同等品 | ||
屋根 | ウレタン系塗料 | ||
鉄部 | 塩化ゴム系塗料 | ||
シーリング | 本体工事に準じて、打ち替える | ||
10 | 屋上防水 | 屋上防水補修 | ほぼ5年後に平場の全面張り替えを考えることとし、今回は部分補修にとどめる。必要な笠木水切りの撤去取付けを計上する |
部分補修工法 | アスファルト トーチ工法とする ただし、既存部分との取り合いは適切な下地処理を含む | ||
シルバーコート | 全面塗装とする | ||
(塔屋屋上・玄関屋上も含む) | |||
11 | その他 | セルフード | 既存セルフードを残す |
物干し金物 | 再塗装とする | ||
【以上】 |
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