「札幌Pハイム」大規模修繕等専門委員 文責 専門委員(1級建築士) Tera
標題のことにつきまして、皆様にお願い申し上げます。
さきの定期総会の席上で、マンションの1階ベランダで下記のような故障が発生していることをご説明しました。
駐車場から、ご覧になると、103号室・107号室のベランダ屋根部分(2階床)の先端が、一部塗装がはげて、コンクリートの肌が見えています。
これは、単なる塗装の剥離ではなく、図のように、コンクリートの一部が剥離して、固まりで落下したものです。
原因は、一言で言えば、床の先端にあった鉄筋が、コンクリートを流し込む時に脱落し、10年間でこの鉄筋が錆びたため膨張し、コンクリートの割裂という現象を生じたものです。
この現象が、ただちにベランダの構造的な欠陥に結びつくわけではありませんが、たとえば7〜8階で、同様な事故が発生してコンクリートが落下すると、下の階にお住まいの方が大怪我をする危険性があります。
11月下旬に、駐車場から、双眼鏡で各階の状況を点検し、危険な部分は発見できませんでしたが、念のため別紙の要領で、皆様に点検をお願いします。
ベランダの鉄製パイプの塗装材料は、おおむね10年を経過すると、「チョーキング」という現象が現れます。文字どおり、チョークのように白っぽく固まり、ぺりぺりと剥がれるようになります。
その現象が、最初に現れるのが、手摺の柱の根元の、コンクリートと接する部分です。
大規模改修に着手する時期を決める手がかりになりますので、別紙の要領で、点検をお願いします。
ベランダの床が、どのようになっているか、別紙の要領で点検下さい。
ベランダに出て、天井を見上げると、白い色の塗装があります。この部分に、ひび割れが見えたり、上の階から雨水がしみ出してきていないか、確認下さい。
●以上について、定期総会での議決事項を踏まえ、別紙のような調査用紙を配布します。
年末で何かとお忙しいところ恐縮ですが、12月25日までに管理人さんに提出をお願いします。
また、何かお気づきの点や、心配なことがございましたら、自由にメモをして下さい。
(1996年12月25日回収) 号室 氏名
ベランダの天井の、白い塗装と、外壁の赤い塗装の分かれ目を、注意してご覧下さい。
いずれかの数字を、○で囲んで下さい。
1. ひび割れがあり、コンクリートがはがれそうに見える
2. ひび割れ(幅2ミリ以上)が見える
3. ひび割れがあるように見えるが、よく分からない
4. ひび割れは、見あたらない
5. 専門家に見てほしい
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ベランダの、手摺パイプと、コンクリートの接するところを注意してご覧下さい。 1. 明らかに、赤い錆が出ている 2. 手で押すとぺりぺりとはがれて、裏側がさびている感じがする 3. 手でさわっても異常は感じない 4. 専門家に見てほしい |
ベランダの床は、どのように見えますか? 敷物を敷いている場合は、ちょっとめくってご覧下さい。
1. 床の仕上げが、薄皮状にはげて、ざらざらしたコンクリートが見えている。
2. 床に、亀の甲のようなひび割れがはいっているが、はがれてはいない。
3. 薄皮状ではなく、厚み(厚さ pくらい)のあるはがれがある。
4. とくに異常を感じない
5. 専門家に見てほしい
ベランダの天井(白く塗装した部分)は、どのように見えますか?
1. 上の階から、雨水がしみ出している。
2. ひび割れが見えるが、雨が漏っているようには見えない。
3. とくに異常を感じない
4. 専門家に見てほしい
※いずれかで、「専門家に見てほしい」と回答された方には、直接お電話して、ご都合を伺います。電話番号も、お書き添え下さい。
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